2011年12月02日

から回り

 演技者には力ってモノがあるのじゃが。でもって力ある演技者でも舞台によっては空回りして、ただの熱演になってしまうことがある。これも力のうちじゃが、要するに演技者に、インプット=受けることができないと、演技者同士のつながりが生まれず、空回りする。face06
何年か前、他の劇団のメンバーと話していて、受けることができる以前に共演者に受けようとする姿勢・態勢がないので、自分が受けちゃあ返しをしていて、疲れるという話になった。この場合も同じだ。つながりは生まれても、一方通行、片思いみたいなものじゃ。
 ただ、アウトプットする力がそれなりに強い人だと、テンポがあると場がそれなりに成り立ったように見える。そうすっとそれでいいと思ってしまう。
 悲惨なのは、演技者にアウトプットする力が乏しい場合。朱に交われば赤くなる、じゃない、悪貨は良貨を駆逐する、でもないな。乏しい力の演者に引きづられて舞台はどんどん奈落の底に沈んでいく。face10
舞台では相手が出してくるパスをきちっと受け止めて繋がること。相手にきちっとパスを出すこと。それがまず初めの一歩だと思うのだが、その一歩があまりにおざなりにされている、と思う下足番じゃった。

  


Posted by みるめ下足番 at 21:00Comments(0)がちなこと